日本の風土から生まれた本物の素材を使う
自然の素材は、質感、色や柄が複雑で、陽ざしや照明の変化もとても美しくみせてくれます。またその素材が本来持っている力から、調湿性や、香りの効能、気持ちの良い感触、など私たちの暮らしに役立ってくれます。本物の素材に触れることで、人が本来もっていた感覚がよみがえり、五感が磨かれていくと感じています。
また日本の風土の中から生まれた美しい素材を暮らしに取り入れることもご提案しています。
空間の質を上げる塗り壁
様々な種類のある壁仕上げ材の中で『珪藻土』、その中でも北海道産珪藻土『メソポア珪藻土』をおすすめしています。珪藻土とは、植物性プランクトン(藻)が化石になったもので、産地などによって細孔の大きさが違います。お勧めする珪藻土は、一般的な珪藻土(マクロポア)よりも小さく、一般的な炭(ミクロポア)などよりも大きい、細孔サイズが2~50ナノメートルの「メソポア」の珪藻土です。
メソポア珪藻土は、その穴の大きさが水蒸気と相性が良いために、特に 吸湿・放湿機能に優れています。この珪藻土と自然素材で仕上げた空間は、空気の柔らかさを感じるような心地よさです。また水蒸気との相性が良いことから、水に溶けた匂い(例えば、焼き肉などの料理やアルムアルデヒドなど)を水蒸気として吸着、消臭する力がとても高いです。このメソポア珪藻土の含有率の高いものを推奨しています。
風土に合う材 九州で育った木材を使う
日本の山で一番多く育っているのが杉そして桧。その杉や桧の特徴は、木目がまっすぐ通っていて、広葉樹に比べると柔らかく加工しやく、粘りもあり強いことから柱や梁などの構造材として、利用されています。木の家をつくってきた私たち日本人は、構造材としてだけでなく、天井や壁、床などの内装材として、また、障子や襖や木製建具、おひつやまげわっぱ等道具として、木を暮らしの中でうまく利用してきました。戦後の木材不足から、輸入木材の利用、ツーバイフォーなどの輸入工法が普及している現代ですが、地元の木を使い現代の木の家づくり木造軸組パネル工法で建てるということをご提案しています。木は感覚的にいいと思えるだけでなく、驚くべき性能があることが実証されてきつつあります。そんな木の性能や、木が育つ山や森の現状などを詳しくお伝えしていきたいと思います。